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令和5年・2023年 登録販売者試験 過去問【主な医薬品とその作用】九州・沖縄ブロック(福岡/大分/宮崎/鹿児島/熊本/佐賀/長崎/沖縄)

 2024/09/11 登録販売者試験  

主な医薬品とその作用(全40問)

問 61
かぜ薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑え、ウイルスを体内から除去する働きがある。
イ コデインリン酸塩水和物は、12歳未満の小児には使用禁忌となっている。
ウ かぜ薬の重篤な副作用は、配合されている解熱鎮痛成分(生薬成分を除く。)によるものが多い。
エ グリチルリチン酸二カリウムの作用本体であるグリチルリチン酸は、化学構造がステロイド性抗炎症成分に類似していることから、抗炎症作用を示すと考えられている。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正

問61の答え
【正解4】

問 62
以下の記述にあてはまるかぜ薬の漢方処方製剤として、最も適切なものを下から一つ選びなさい。
体力充実して、かぜのひきはじめで、寒気がして発熱、頭痛があり、咳が出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの感冒、鼻かぜ、気管支炎、鼻づまりに適すとされるが、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感、発汗過多、全身脱力感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。

1 葛根湯
2 柴胡桂枝湯
3 小青竜湯
4 半夏厚朴湯

問62の答え
【正解5】

問 63
解熱鎮痛薬及びその配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 痙攣性の内臓痛は、発生の過程にプロスタグランジンが関わっていないため、一部の漢方処方製剤を除き、解熱鎮痛薬の効果は期待できない。
イ サリチル酸ナトリウムは、一般用医薬品としては内服薬のほか、15歳未満の小児の解熱に用いる坐薬に配合されている場合もある。
ウ 薏苡仁湯は、動悸、のぼせ、ほてり等の副作用が現れやすい等の理由で、のぼせが強く赤ら顔で体力が充実している人には不向きとされる。
エ 解熱鎮痛薬を使用したときは症状が治まるものの、しばらくすると頭痛が再発し、解熱鎮痛薬が常時手放せないような場合には、薬物依存が形成されている可能性が考えられる。

1 ア、イ
2 ア、エ
3 イ、ウ
4 ウ、エ

問63の答え
【正解2】

問 64
眠気を促す薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 高齢者では、抗ヒスタミン成分により眠気とは反対の神経過敏や中枢興奮などの副作用が起きやすいため、抗ヒスタミン成分を含有する睡眠改善薬の使用は避ける。
イ かつては不眠症や不安緊張状態の鎮静を目的にベンゾジアゼピン系成分が頻繁に用いられていたが、大量摂取による自殺が日本で社会問題になったことなどから、近年はブロモバレリル尿素の使用量が増加している。
ウ 加味帰脾湯は、体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うものの貧血、不眠症、精神不安、神経症に適すとされる。
エ カノコソウを含む製品は、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていなければ食品として流通可能であるが、他の鎮静作用があるとされるハーブ(セントジョーンズワート等)を含む食品を併せて摂取すると、医薬品の薬効が増強、減弱したり、副作用のリスクが高まったりすることがある。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正

問64の答え
【正解5】

問 65
眠気を防ぐ薬及びその配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア カフェインには、胃液分泌亢進作用があり、副作用として胃腸障害(食欲不振、悪心・嘔吐)が現れることがあるため、胃酸過多の人や胃潰瘍のある人は、服用を避ける必要がある。
イ 眠気を抑える成分として、ビタミンB12(シアノコバラミン等)が配合されている場合がある。
ウ かぜ薬やアレルギー用薬などを使用したことによる眠気を抑えたい場合は、眠気防止薬を使用することが望ましい。
エ 小児用の眠気防止薬はない。

1 ア、イ
2 ア、エ
3 イ、ウ
4 ウ、エ

問65の答え
【正解2】

問 66
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 抗めまい成分は、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させるおそれがある。
イ スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、乗物酔い防止に古くから用いられている抗ヒスタミン成分で、消化管からよく吸収され、他の抗ヒスタミン成分と比べて脳内に移行しやすいとされるが、肝臓で速やかに代謝されるため、抗コリン成分等と比べて作用の持続時間は短い。
ウ 抗めまい成分、抗ヒスタミン成分、抗コリン成分又は鎮静成分の作用による眠気を軽減させることを目的として、カフェイン(無水カフェイン、クエン酸カフェイン等を含む。)やジプロフィリンなどのキサンチン系と呼ばれる成分が配合されている場合がある。
エ 3歳未満の乳幼児が乗物で移動中に機嫌が悪くなるような場合には、乗物酔いであることが多いため、まず、乗物酔い防止薬を使用することを勧める。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正

問66の答え
【正解3】

問 67
小児の疳及び小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 乳児は食道と胃を隔てている括約筋が未発達で、胃の内容物をしっかり保っておくことができず、胃食道逆流に起因するむずがり、夜泣き、乳吐きなどを起こすことがある。
イ 小児の疳は、乾という意味もあると言われ、痩せて血が少ないことから生じると考えられており、小児の疳を適応症とする生薬製剤には、鎮静作用のほか、血液の循環を促す作用があるとされる生薬成分を中心に配合されている。
ウ カンゾウは、小児の疳を適応症とする生薬製剤では主として健胃作用を期待して用いられ、配合量は比較的少ないことが多いが、他の医薬品等から摂取されるグリチルリチン酸も含め、その総量が継続して多くならないよう注意する必要がある。
エ 柴胡加竜骨牡蛎湯を小児の夜泣きに用いる場合、1ヶ月位継続して服用する必要があり、症状の改善がみられないときには、いったん服用を中止して、専門家に相談する等、その漢方処方製剤の使用が適しているかどうか見直すなどの対応が必要である。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 誤

問67の答え
【正解2】

問 68
鎮咳去痰薬に配合される成分及びその主な作用の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア トラネキサム酸 ― 気道の炎症を和らげる
イ メチルエフェドリン塩酸塩 ― 気管支を拡張させる
ウ セチルピリジニウム塩化物 ― 気道粘膜からの粘液の分泌を促進する
エ クレゾールスルホン酸カリウム ― 口腔内及び咽頭部を殺菌消毒する

1 ア、イ
2 ア、エ
3 イ、ウ
4 ウ、エ

問68の答え
【正解1】

問 69
鎮咳去痰薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア ジプロフィリンは、中枢神経系に対する作用がメチルエフェドリンサッカリン塩に比べて強いとされ、依存性がある。
イ 甘草湯のエキス製剤は、乳幼児にも使用されることがある。
ウ ゴミシは、マツブサ科のチョウセンゴミシの果実を基原とする生薬で、去痰作用を期待して用いられるが、鎮咳作用は期待できない。
エ 鎮咳去痰薬に解熱成分は配合されておらず、発熱を鎮める効果は期待できない。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

問69の答え
【正解4】

問 70
口腔咽喉薬、含嗽薬及びそれらの配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 水で用時希釈して使用する含嗽薬は、調製した濃度が濃いほど高い効果が得られる。
イ 口内炎などにより口腔内にひどいただれがある人では、配合成分が循環血流中へ移行することにより全身的な影響が生じやすくなる。
ウ 白虎加人参湯は、体力に関わらず使用でき、喉が腫れて痛み、ときに咳がでるものの扁桃炎、扁桃周囲炎に適すとされるが、胃腸が弱く下痢しやすい人では、食欲不振、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
エ ヨウ素は、レモン汁やお茶などに含まれるビタミンCと反応すると脱色を生じて殺菌作用が失われる。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問70の答え
【正解3】

問 71
胃腸に作用する薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 炭酸水素ナトリウムを主体とする胃腸薬は、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料での服用は適当でない。
イ 制酸成分のうちアルミニウムを含む成分は、透析療法を受けている人が長期間服用した場合にアルミニウム脳症を引き起こしたとの報告があり、透析療法を受けている人は使用を避ける必要がある。
ウ ウルソデオキシコール酸は、胆汁の分泌を促す作用(利胆作用)があるとされ、消化を助ける効果を期待して用いられる。また、肝臓の働きを高める作用もあり、特に肝臓病の診断を受けた人には積極的に用いられる。
エ オウバクが配合された健胃薬は、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用すると効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正

問71の答え
【正解1】

問 72
以下の説明にあてはまる瀉下成分について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 主に誤食・誤飲等による中毒の場合など、腸管内の物質をすみやかに体外に排除させなければならない場合に用いられるが、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒には使用を避ける必要がある。
イ 一般に、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがある。
ウ 胃や小腸で分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。
エ 血液中の電解質のバランスが損なわれ、心臓の負担が増加し、心臓病を悪化させるおそれがある。

1 ア.ハッカ油 イ.センノシド ウ.アズレンスルホン酸ナトリウム エ .硫酸亜鉛水和物
2 ア.ハッカ油 イ.カルメロースナトリウム ウ.ピコスルファートナトリウム エ .硫酸亜鉛水和物
3 ア.ヒマシ油 イ.カルメロースナトリウム ウ.ピコスルファートナトリウム エ .硫酸ナトリウム
4 ア.ヒマシ油 イ.センノシド ウ.アズレンスルホン酸ナトリウム エ .硫酸ナトリウム
5 ア.ヒマシ油 イ.センノシド ウ.ピコスルファートナトリウム エ .硫酸ナトリウム

問72の答え
【正解5】

問 73
腸の薬及びその配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 大腸を刺激して排便を促すことを目的として、ケツメイシが用いられる。
イ 次硝酸ビスマスは、海外において長期連用した場合に精神神経症状(不安、記憶力減退、注意力低下、頭痛等)が現れたとの報告があり、1週間以上継続して使用しないこととされてる。
ウ 中枢抑制作用が減弱するおそれがあるため、ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬の服用時は、飲酒しないこととされている。
エ 桂枝加芍薬湯は、体力中等度以下で、腹部膨満感のあるもののしぶり腹、腹痛、下痢、便秘に適すとされる。短期間の使用に限られるものでないが、1週間位服用して症状の改善がみられない場合には、いったん使用を中止して専門家に相談がなされるなどの対応が必要である。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問73の答え
【正解3】

問 74
胃腸鎮痛鎮痙薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア ブチルスコポラミン臭化物は、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることが知られている。
イ パパベリン塩酸塩は、自律神経系を介した作用により、眼圧を上昇させる作用を示すことが知られている。
ウ アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける必要がある。
エ 痛みが次第に強くなる、痛みが周期的に現れる、嘔吐や発熱を伴う、下痢や血便・血尿を伴う、原因不明の痛みが30分以上続く等の場合には、基本的に医療機関を受診するなどの対応が必要である。その際、医師の診療を受けるまでの当座の対処として一般用医薬品を使用することが望ましい。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問74の答え
【正解3】

問 75
浣腸薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 浣腸薬を便秘以外のときに、直腸内容物の排除を目的として用いることは適当でない。
イ 浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで小腸粘膜を刺激し、排便を促す効果を期待して、グリセリンやソルビトールが用いられる。
ウ グリセリンが配合された浣腸薬が、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときに使用されると、グリセリンが傷口から血管内に入って、赤血球の破壊(溶血)を引き起こすおそれがある。
エ 炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで、直腸を刺激する作用を期待して用いられる。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正

問75の答え
【正解2】

問 76
心臓などの器官や血液に作用する薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア センソは、ヒキガエル科のアジアヒキガエル等の胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬である。
イ センソは、有効域が比較的狭い成分であり、1日用量中センソ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。
ウ センソは、通常用量を使用した場合においても、悪心(吐きけ)、嘔吐の副作用が現れることがある。
エ 苓桂朮甘湯にはゴオウが含まれ、主に利尿作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が悪いことを意味する。)の排出を促すことを主眼とする。

1 ア、イ
2 ア、エ
3 イ、ウ
4 ウ、エ

問76の答え
【正解3】

問 77
血中コレステロール、高コレステロール改善薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 低密度リポタンパク質(LDL)は、末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶリポタンパク質であり、高密度リポタンパク質(HDL)は、コレステロールを肝臓から末梢組織へと運ぶリポタンパク質である。
イ 医療機関で測定された検査値として、低密度リポタンパク質(LDL)が130mg/dL、高密度リポタンパク質(HDL)が50mg/dL、中性脂肪が130mg/dLの状態は脂質異常症ウ リボフラビンの摂取によって尿が黄色くなることがあるが、これは使用の中止を要する副作用等の異常ではない。
ウ リボフラビンの摂取によって尿が黄色くなることがあるが、これは使用の中止を要する副作用等の異常ではない。
エ 高コレステロール改善薬は、脂質異常症の治療の他、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩身効果も目的とする医薬品である。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 誤 誤
3 誤 正 誤 正
4 誤 誤 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問77の答え
【正解4】

問 78
貧血に関する以下の記述のうち、誤っているものを下から一つ選びなさい。
1 鉄分の摂取不足を生じても、初期には貯蔵鉄や血清鉄が減少するのみでヘモグロビン量自体は変化せず、ただちに貧血の症状は現れない。
2 コバルトは、赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、貧血用薬には、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。
3 鉄製剤の服用前後30分にタンニン酸を含む飲食物を摂取すると、鉄の吸収率が上がり、副作用が生じやすくなるため、服用前後はそれらの摂取を控えることとされている。
4 貧血のうち鉄製剤で改善できるのは、鉄欠乏性貧血のみである。

問78の答え
【正解3】

問 79
循環器用薬及びその配合成分に関する以下の記述のうち、誤っているものを下から一つ選びなさい。
1 コエンザイムQ10は、副作用として、胃部不快感、食欲減退、吐きけ、下痢、発疹・痒みが現れることがある。
2 ヘプロニカートは、ニコチン酸が遊離し、そのニコチン酸の働きによって末梢の血液循環を改善する作用を示すとされ、ビタミンEと組み合わせて用いられる場合が多い。
3 三黄瀉心湯を使用している間は、副作用として便秘を生じやすいため、瀉下薬との併用が推奨される。
4 高血圧や心疾患に伴う諸症状を改善する医薬品は、体質の改善又は症状の緩和を主眼としており、いずれも高血圧や心疾患そのものの治療を目的とするものではない。

問79の答え
【正解3】

問 80
痔の発症、痔疾用薬及びその配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 直腸粘膜と皮膚の境目となる歯状線より上部の、直腸粘膜にできた痔核を内痔核と呼ぶ。直腸粘膜には知覚神経が通っていないため、自覚症状が少ないことが特徴である。
イ 局所麻酔成分は、皮膚や粘膜などの局所に適用されると、その周辺の知覚神経に作用して刺激の神経伝導を不可逆的に遮断する作用を示す。
ウ メチルエフェドリン塩酸塩が配合された坐剤及び注入軟膏は、交感神経系に対する刺激作用によって心臓血管系や肝臓でのエネルギー代謝等に影響を生じることが考えられ、心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある。
エ 芎帰膠艾湯は、体力中等度以下で冷え症で、出血傾向があり胃腸障害のないものの痔出血、貧血、月経異常・月経過多・不正出血、皮下出血に適すとされ、胃腸が弱く下痢しやすい人でも、胃部不快感、腹痛、下痢等の副作用が現れにくい。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問80の答え
【正解2】

 

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問 81
点鼻薬の配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア ナファゾリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して鼻粘膜を通っている血管を弛緩させることにより、鼻粘膜の腫れを和らげる。
イ クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミンの遊離を促進し、アレルギーの症状を緩和する。
ウ ベンザルコニウム塩化物は、陽性界面活性成分で、ウイルスに対する殺菌消毒作用を示す。
エ リドカイ塩酸塩は、局所麻酔成分である。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問81の答え
【正解5】

問 82
鼻炎用点鼻薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 鼻粘膜が腫れてポリープ(鼻茸)となっている場合には、アドレナリン作動成分が配合された一般用医薬品の点鼻薬を使用することにより対処を図ることが適当である。
イ アドレナリン作動成分は、鼻以外の器官や臓器に影響を及ぼすことがある。
ウ 一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の対応範囲は、アレルギー性鼻炎及びそれに伴う副鼻腔炎、蓄膿症等である。
エ スプレー式鼻炎用点鼻薬は、噴霧後に鼻汁とともに逆流する場合があるので、使用前に鼻をよくかんでおく。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問82の答え
【正解3】

問 83
点眼薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 点眼薬は、通常、無菌的に製造されている。
イ 防腐剤(ベンザルコニウム塩化物)を含む点眼薬は、ソフトコンタクトレンズを装着したまま使用しても問題ない。
ウ 薬液に雑菌が混入しないようにするため、点眼の際は、容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れないように注意する。
エ 薬液を結膜嚢内に行き渡らせるためには、点眼後に目頭を押さえると効果的である。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問83の答え
【正解2】

問 84
眼科用薬の配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア サルファ剤は、ウイルスや真菌の感染に対して効果がある。
イ ホウ酸は、洗眼薬として用時水に溶解し、結膜嚢の洗浄・消毒に用いられる。
ウ ベルベリン硫酸塩は、新陳代謝を促し、目の疲れを改善する効果を期待して配合される。
エ 涙液の主成分は、ナトリウムやカリウム等の電解質であるため、配合成分として塩化ナトリウム等が用いられる。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問84の答え
【正解3】

問 85
眼科用薬の配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア グリチルリチン酸二カリウムは、角膜の乾燥を防ぐことを目的として配合される。
イ イプシロン-アミノカプロン酸は、目の炎症を改善する効果を期待して配合される。
ウ アズレンスルホン酸ナトリウムは、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合される。
エ プラノプロフェンは、眼粘膜のタンパク質と結合して皮膜を形成し、外部の刺激から保護する作用を期待して配合される。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問85の答え
【正解4】

問 86
皮膚に用いる薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 表皮の角質層が柔らかくなることで、有効成分が浸透しやすくなることから、外皮用薬は、入浴後に用いるのが効果的とされる。
イ 火傷や化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒を目的とする製品は、医薬部外品として製造販売されている。
ウ 貼付剤は、同じ部位に連続して貼付すると、かぶれを生じやすい。
エ スプレー剤やエアゾール剤を使用する場合、患部から十分離して、10秒以上同じ部位に連続して噴霧することが望ましい。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問86の答え
【正解2】

問 87
殺菌消毒成分及びその製品に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア オキシドールの殺菌消毒作用には持続性があり、組織への浸透性が高い。
イ ヨードチンキは、皮膚への刺激性が強く、粘膜や目の周りへの使用は避ける必要がある。
ウ クロルヘキシジングルコン酸塩は、一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、結核菌やウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
エ ベンザルコニウム塩化物は、石けんとの混合によって殺菌消毒効果が高くなる。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問87の答え
【正解4】

問 88
皮膚に用いる薬の配合成分に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
1 カプサイシンは、皮膚に温感刺激を与え、末梢血管を拡張させて、患部の血行を促す効果が期待されている。
2 酸化亜鉛は、患部が浸潤又は化膿している場合に、皮膚を保護するために用いられる。
3 ヘパリン類似物質は、血液凝固を抑える働きがある。
4 イオウは、皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることにより、角質軟化作用を示す。

問88の答え
【正解2】

問 89
皮膚に用いられる薬に配合される抗菌成分及び抗真菌成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア バシトラシンは、細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を示す。
イ スルファジアジンは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより、抗菌作用を示す。
ウ ウンデシレン酸は、患部を酸性にすることで皮膚糸状菌の発育を抑える。
エ ピロールニトリンは、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げ、細胞膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問89の答え
【正解3】

問 90
毛髪用薬の配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア カルプロニウム塩化物は、頭皮の血管を収縮し、炎症を抑えることによる発毛効果を期待して用いられる。
イ ヒノキチオールは、精油成分で、抗菌、抗炎症などの作用を期待して用いられる。
ウ エストラジオール安息香酸エステルは、女性ホルモン成分の一種で、妊婦又は妊娠していると思われる女性でも使用できる。
エ カシュウは、タデ科のツルドクダミの塊根を基原とする生薬で、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられる。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問90の答え
【正解3】

問 91
歯痛・歯槽膿漏薬の配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア アラントインは、炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える作用を期待して配合されている。
イ カンフルは、冷感刺激を与えて、知覚神経を麻痺させることによる鎮痛・鎮痒の効果を期待して配合されている。
ウ 口腔内に適用するステロイド性抗炎症成分を含有する歯槽膿漏薬は、その効果を十分に得るために、長期にわたって使用することが基本とされている。
エ 歯痛薬(外用)に配合されているフェノールは、粘膜刺激を生じることがあるため、歯以外の口腔粘膜や唇に付着しないように注意が必要である。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問91の答え
【正解3】

問 92
禁煙補助剤に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 禁煙補助剤である咀嚼剤は、口腔粘膜からの吸収をよくするために、速く連続的に噛むこととされている。
イ 禁煙補助剤は、喫煙を完全に止めたうえで使用することとされている。
ウ 3ヶ月以内の心筋梗塞発作がある人、重い狭心症や不整脈と診断された人では、循環器系に重大な悪影響を及ぼすおそれがあるため、使用を避ける必要がある。
エ 口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が増加するため、コーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後しばらくは咀嚼剤の使用を避けることとされている。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問92の答え
【正解4】

問 93
滋養強壮保健薬に関する以下の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。

1 医薬部外品の保健薬は、生薬成分としてジオウの配合が認められている。
2 しみ、そばかす等のような特定部位の症状に対する効能・効果については、医薬品においてのみ認められている。
3 一般用医薬品におけるビタミンAの1日分量は、400国際単位が上限となっている。
4 滋養強壮を目的とする薬用酒は、アルコール含有量が少ないため、服用後に乗り物又は機械類の運転操作等を避ける必要はない。

問93の答え
【正解2】

問 94
ビタミン成分とその主な作用に関する以下関係の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい

ア ビタミンC - 腸管でのカルシウム吸収を促して、骨の形成を助ける作用
イ ビタミンE - 夜間視力を維持し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つ作用
ウ ビタミンD - 体内の脂質を酸化から守る作用
エ ビタミンB1 - 赤血球の形成を助け、神経の正常な働きを維持する作用

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 誤

問94の答え
【正解5】

問 95
漢方処方製剤に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 漢方薬を使用する場合は、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性
を確保するために重要である。
イ 用法用量において、適用年齢の下限が設けられていない場合、生後6ヶ月未満の乳児に使用しないことと
されている。
ウ 症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1ヶ月位)継続して服用されることがある。
エ 漢方薬は、すべからく作用が穏やかで、副作用は少ない。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問95の答え
【正解3】

問 96
漢方処方製剤に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 防風通聖散は、体力充実して腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、肥満症に適すとされる。
イ 黄連解毒湯は、体力中等度以下で、赤ら顔で、ときにのぼせがあるもののにきび、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎、赤鼻に適すとされる。
ウ 大柴胡湯は、体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘、神経症、肥満症に適すとされる。
エ 清上防風湯は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症に適すとされる。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問96の答え
【正解2】

問 97
生薬製剤の代表的な生薬とその目的とする作用に関する以下関係の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい
ア ブシ - 心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用
イ ブクリョウ - 利尿、健胃、鎮静作用
ウ カッコン - 健胃、消化促進作用
エ サンザシ - 抗炎症、鎮痛作用

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問97の答え
【正解1】

問 98
消毒薬及び殺菌消毒成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
イ イソプロパノールは、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対しタンパク質を変性させることによる殺菌消毒作用を示す。
ウ 有機塩素系殺菌消毒成分であるジクロロイソシアヌル酸ナトリウムは、皮膚刺激性や金属腐食性が強い。
エ 消毒薬が誤って目に入った場合、中和剤を用いる。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

問98の答え
【正解1】

問 99
有機リン系殺虫成分に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
有機リン系殺虫成分である( ア )は、アセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と(イ )的に結合して、その働きを阻害する。高濃度又は多量に曝露した場合には、神経の異常な興奮が起こり、( ウ )、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがある。

1 ア.プロポクスル イ.不可逆 ウ.縮瞳
2 ア.プロポクスル イ.可逆 ウ.縮瞳
3 ア.ジクロルボス イ.可逆 ウ.散瞳
4 ア.ジクロルボス イ.不可逆 ウ.縮瞳
5 ア.ジクロルボス イ.不可逆 ウ.散瞳

問99の答え
【正解4】

問 100
妊娠検査薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 採尿のタイミングとしては、尿中ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)が検出されやすい夜が向いている。
イ 採尿後数時間経過した検体を用いて検査を行っても、検査結果に影響はない。
ウ 妊娠検査薬による検査結果をもって、妊娠しているか否かを断定することができる。
エ 妊娠検査薬は、妊娠が成立してから4週目前後の尿中hCG濃度を検出感度としている。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

問100の答え
【正解5】

 


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