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【登録販売者 まめ知識】介護おむつ(大人用おむつ)の種類と選び方

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介護オムツとは、介護を必要としている人向けの大人用紙オムツのことです。「トイレに間に合わずよく失禁するようになった」「認知症の症状が進み、トイレを自分で探せなくなった」といった排泄のトラブルを防ぐために使用されます。
介護オムツの購入費用は医療費とみなされるため、「6カ月以上寝たきり」「医師にオムツの使用を認められている」など、一定の条件を満たせば、医療費控除の対象になる場合があります。

介護おむつには2種類ある

介護オムツには、大きく分けて2つの種類があります。
「アウター」と呼ばれる外側から覆うタイプと、「インナー」と呼ばれる内側に仕込むタイプです。
アウタータイプの場合、下着と同じように下半身を覆う「パンツタイプ」と「テープ止めタイプ」に分かれます。

アウター(外側おむつ)

【パンツタイプ】
パンツタイプは、下着のように履いて装着するタイプです。普通の下着と見た目や形状がよく似ているので、おむつに抵抗がある方でも比較的、使用しやすいでしょう。目立ちにくい薄型やローウエストのもの、吸収力の高い厚手のもの、普通の下着に近いデザインで服装に響かないものなどがあります。

【テープ止めタイプ】
テープ止めタイプとは、ウエスト部分をテープで止めるタイプのことです。
テープで固定することができるため体型にフィットしやすく、パンツタイプよりも横漏れや背中漏れしにくいのが特徴です。要介護度4以上の人であっても使いやすくなっています。

インナー(内側のパッド)

インナー(内側のパッド)は尿取りパッドと呼ばれる、アウターの内側に装着して使用する吸水パッドのことです。
アウターのみでの使用ももちろんできますが、併用してインナーを使うことで、アウターの交換の手間を省き、インナーの交換だけで済むので介護の負担軽減になります。また経済的な負担の軽減やごみの削減にもつながります。特にご家族が介護を受け持つ場合、その手間と時間、経済的な負担を減らすことができるとして重宝されます。
インナーには、パンツタイプのアウターに装着するもの、テープ止めタイプのアウターに装着するものがありますので使用する際は間違えないようにしましょう。

介護おむつの選び方

パンツタイプのアウター(外側のおむつ)の選び方

【ぴったりのウエストサイズを選ぶ】
ウエストサイズが大きすぎると漏れの原因になります。ウエストにぴったりのサイズを選びましょう。ウエストに合わせることで足まわりにすき間ができてしまう場合は、太ももまで生地があるロング丈のものを選ぶとよいでしょう。

【それぞれに応じた吸収量を選ぶ】
排尿1回あたりを150mlとすると、約2〜3回分を吸収するタイプから4回分以上を吸収する長時間用まで吸収量別に分かれています。目安としては、自力で歩ける方は2回分、介助付きで歩ける方は4回分、歩行が難しい方は5回分の吸収量のものを選んでみるとよいでしょう。また就寝時には6回分以上吸収できるタイプがおすすめです。

パンツタイプ用のインナー(内側のパッド)の選び方

尿取りパッドも尿の吸収量に合わせて選びましょう。アウターと同じように排尿2回分を吸収するものから4回分以上吸収するものまで販売されています。目安は、こまめに交換できる日中は2回分、失禁の可能性が高まる夜間は4回分以上がおすすめです。

インナーには、アウターの種類ごとに、パンツタイプ用インナーとテープ止めタイプ用インナーがあります。間違えないように選びましょう。
※インナーは、アウターと併用するものですので、アウターのみで使用する場合は必ずしも必要ではありません。

テープ止めタイプのアウター(外側のおむつ)の選び方

【ヒップサイズで選ぶ】
ヒップサイズを基準にして選びましょう。おしりのいちばん幅の広いところで測ったサイズが目安となり、テープを止めたときにウエスト部分、足の周りに指が1本入るくらいがちょうどよいサイズです。テープである程度調整することは可能ですが、背中漏れや横漏れを防ぐためには適切なサイズを選ぶことが大切です。

【それぞれに応じた吸収量と機能を選ぶ】
テープ止めタイプにも吸収量別にたくさんの種類があります。機能についても背中漏れ防止ポケットが付や、素早く吸収するものなど、漏れにくい工夫も多いので、まずは使いやすそうなものを試してみましょう。

テープ止めタイプ用のインナー(内側のパッド)の選び方

【それぞれに応じた吸収量で選ぶ】
寝たきり状態の方が使用することが多いため、パンツタイプ用のインナーに比べて吸収量のラインナップが幅広くあります。目安は、まめに交換できる場合は2〜3回分、長時間交換できないときや排尿量が多い場合は4回分以上吸収するものを選ぶとよいでしょう。

【テープ止めタイプ用を選ぶ】
パンツタイプと同様に、テープ止めタイプ専用インナーを選びましょう。男性用と女性用に分かれているものもありますので間違えないようにしましょう。
※インナーは、アウターと併用するものですので、アウターのみで使用する場合は必ずしも必要ではありません。

介護おむつ交換のポイント

アウター交換のポイント

①おむつ or パッドを広げて左右に優しくひっぱり、空気をふくませてギャザーを立てます。
②おむつ or パッドの中心線と背骨のラインを合わせます。
③腰の高さを合わせましょう。
④ソケイ部(Vライン)のギャザーがしっかり立っていることを確認してから当てます。
⑤テープ止めはキツすぎず、指1本入るくらいの余裕をもって止めましょう。
⑥相手にできることは協力してもらいましょう(横を向いてもらう、ベッド柵に掴まってもらう、腰を浮かしてもらうなど)。

インナー交換のポイント

①介護おむつ(アウター)の両側についているギャザーの内側に収まるようにセットします。
②お尻の割れ目が隠れる位置を目安にしてセットしましょう。尿や便の流れに合わせ、前後にずらして調整するのもよいです。介護おむつ(インナー)の端が折れる、位置がズレるなどすることがないように注意しながら交換しましょう。
③足まわりに隙間をつくらないように、介護おむつ(アウター)のギャザーが足の付け根にフィットするようにおむつを引き上げ、下のテープは上向きに、上のテープは下向きにとめてしっかり固定します。

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大阪府医薬品登録販売者協会は厚生労働省ガイドラインに則った登録販売者の外部研修を開催しております。
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