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令和5年度第2回eラーニング -解答解説「重要補気薬人蔘とは」

令和5年度第2回 「重要補気薬人蔘とは」 確認テスト正答と解説

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「重要補気薬人蔘とは」確認テスト正答と解説

解答解説-「重要補気薬人蔘とは」

問1.漢方と人参配合処方について
【①B,②C,③F,④K,⑤M,⑥N,⑦P,⑧I,⑨O,⑩J,⑪L】
(1)スライド5頁。参考:平熱時から発熱高体温時の免疫系細胞の活性は、NK細胞では36-38℃の平熱時に最も活性が高い一方、T細胞機能は38-40℃で活性が最高で平熱時はやや抑えられるとの報告がある。(『体温調節と細胞性免疫』日生気誌(Jpn.J.Biometeor.)27(Suppl.),1990)
(2)スライド19 頁。
『神農本草経』:「本草」とは薬物のこと。後漢の王朝時代(25~220)に成立した薬物学の現存する最古の本草書である。その最大の特徴は薬物の分類法で、365 品目について、その薬物が人体に与える影響に応じて上品(上薬)※1・中品(中薬)※2・下品(下薬)※3に分類している。
「人参 味甘微寒 主補五臓 安精神 定魂魄 止驚悸 除邪氣 明目 開心益智 久服軽身延年」
※1:命を養い無毒で長期服用ができる。
※2:性を養い,使用法しだいでは有毒にも無毒にもなる。
※3:病を治し有毒なので必要以外には使用してはならない。
(3),(4)スライド8,9頁。正面から考えると、人参は補気強壮薬。気虚を直す薬物なので、肺や脾の機能低下を改善する。気虚がさらに進むと陽虚(冷感、悪寒、を感じる寒証の症状)になる。陽虚では補陽薬(腎の陽虚=附子、脾の陽虚=乾姜、肝の陽虚=当帰、肺の陽虚=桂枝)が使われる。

問2.人参の成分について
【①B,②A,③D,④E,⑤C,⑥⑦HI,⑧L,⑨M,⑩K】
(1)スライド25,26 頁 (2)スライド27,36 頁 (3)スライド31 頁
サポニンとは、サポゲニンと糖から構成される配糖体の総称である。(1)で取り上げられている2タイプは、細かくは「プロトパナキサジオール系」と「プロトパナキサトリオール系」と呼ばれる。日本薬局方におけるニンジンの定量成分「ギンセノシド」とは、ニンジンに含有されるサポニンであり、ギンセノシドRb1 はプロトパナキサジオール系、ギンセノシドRg1 はプロトパナキサトリオール系である。
(4)スライド33 頁。日本薬局方では、ニンジン(人参)はオタネニンジンの細根を除いた根又はこれを軽く湯通ししたもの、コウジン(紅参)はオタネニンジンの根を蒸したものである。ハクジン(白参)の収載は無い。クジン(苦参)はクララの根で、別ものである。