1. TOP
  2. 登録販売者まめ知識
  3. 【登録販売者 まめ知識】風邪薬を提供する際の接客術やアドバイス

【登録販売者 まめ知識】風邪薬を提供する際の接客術やアドバイス

 2023/12/07 登録販売者まめ知識  

こんにちは、登録販売者の皆さん!

寒い季節、風邪やインフルエンザの季節がやってきましたね。お客様に対して、適切な風邪薬を提供する際に心がけたい接客術やアドバイスについてご紹介します。

1. お客様とのコミュニケーション

風邪の症状やお客様の健康状態を正確に把握するためには、コミュニケーションが欠かせません。丁寧な挨拶と笑顔でお客様を迎え、風邪の症状や気になることを尋ねましょう。お客様との信頼関係を築くことが大切です。

2. 症状に合わせた薬の提案

風邪薬はさまざまな種類があります。お客様の症状に合った適切な薬を提案しましょう。咳や鼻づまり、熱などに対応できる製品を案内することで、お客様の不安を軽減できます。

熱がつらいときには、解熱鎮痛剤を主成分として含んでいる市販薬がおすすめ

イブプロフェン
 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のタイプに分類される解熱鎮痛成分です。
ロキソプロフェン
 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のタイプに分類される解熱鎮痛成分です。
アセトアミノフェン
 脳の中枢神経や体温調節中枢に作用することによって、解熱鎮痛効果を示します。

代表的な副作用として消化器症状がありますので、空腹時を避け、食後(胃に何か入っている状態)に服用するようにしましょう。

 

風邪でくしゃみや鼻水がつらいときには、抗ヒスタミン剤、抗コリン薬を主成分として含んでいる市販薬がおすすめ

・クレマスチンフマル酸塩
第一世代とよばれる抗ヒスタミン成分で、持続性があるという特徴があります。
・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
第一世代とよばれる抗ヒスタミン成分で、第一世代の中では眠気が少ないとされています。
・ベラドンナ総アルカロイド
副交感神経の働きを抑える作用をもつ抗コリン成分で、鼻水を抑える効果があります。

代表的な副作用として、眠気や口のかわき症状があります。

咳症状などもみられる場合には、合わせて鎮咳去痰成分(コデインリン酸塩など)が含まれる市販薬がおすすめ

・アセトアミノフェン
脳の中枢神経や体温調節中枢に作用することによって、解熱鎮痛効果を示します。
・甘草
生薬成分で、喉の痛みを和らげます。
・トラネキサム酸
体内の炎症に関与するプラスミンを抑制して、のどの炎症を抑えます。
・アズレンスルホン酸ナトリウム
炎症組織に直接作用し、炎症を抑える作用があります。
・グリチルリチン酸二カリウム
甘草に含まれる成分で、喉に痛みを和らげます。

喉の痛みについての市販薬をもう少しご紹介します。

・喉の痛みの初期症状には内服薬
何もしなくても喉が痛い場合や飲み物・食べ物を食べた時にイガイガするなどの場合は、内服薬が向いています。内服薬の場合、服用してから効果を発揮するまでに時間はかかりますが、内側から働きかけることで喉の炎症にアプローチして、痛みを軽減してくれます。邪をひいた時に処方されるトラネキサム酸や痛みを軽減するイブプロフェンなどが配合されている内服薬がおすすめです
・喉の違和感にはスプレーやうがい薬
喉がすっきりしなかったり違和感を感じたりする場合は、風邪の初期症状の可能性もあるため、殺菌成分が配合されているうがい薬の使用をおすすめします。風邪の原因となるウイルスや細菌は、喉や鼻の粘膜から体内に侵入するため、うがいを徹底することが症状を悪化させないためのポイントです。
・乾燥による喉の痛みにはのど飴・トローチ
乾燥や声の出し過ぎによる痛みや違和感にはのど飴やトローチがおすすめです。のど飴やトローチを舐めることで唾液が分泌されるので、傷ついた喉の粘膜を潤すことで喉の痛みの軽減が期待できます。アズレンスルホン酸ナトリウム・グリチルリチン酸二カリウムは、炎症を抑える働きがあるので、これらの成分が配合されているトローチを選びましょう。

3. 服用方法や注意点の説明

薬の正しい使い方や副作用についても説明を行いましょう。特に他の薬や健康状態との併用に関する情報は重要です。お客様に安心して服用できるよう、注意点を明確に伝えることが大切です。

4. 予防策の提案

風邪予防のためのヒントや製品も積極的に提案しましょう。手洗いやマスクの着用、バランスの取れた食事など、健康維持についてのアドバイスを通じて、お客様との会話を深めましょう。

5. 快適な買い物環境の提供

お店の雰囲気やディスプレイにも気を配りましょう。風邪薬が見やすく、必要な情報が分かりやすい陳列はお客様にとって心地よい買い物環境を作り出します。

6. フォローアップとおすすめ商品の紹介

購入後にお客様にフォローアップを行い、薬の効果や症状の変化を確認しましょう。また、関連商品や健康補助品などのおすすめ商品を提案することで、リピート購入の機会を増やせます。

風邪薬の販売は、お客様の健康に密接に関わる重要な仕事です。お客様に寄り添い、適切なサポートを提供することで、お客様の信頼を得つつ、健康な冬を迎えましょう。成功を祈っています!

*********************************
さまざまなアドバイスや対応ができるよう医薬品登録販売者として日々の自己研鑽が必須です。

大阪府医薬品登録販売者協会は厚労省発出「登録販売者に対する研修の実施要領」に則った登録販売者の外部研修を開催しております。
外部研修受講は義務となっておりますので、当協会の外部研修のご受講をお待ちしております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
令和6年2月14日(水)第4回登録販売者外部研修会開催
講義内容
① 咳・痰・呼吸困難(熱を伴う場合は「風邪様症状」で)
講師:大阪医科薬科大学 中村教授
② 生理痛がある
講師:大阪府薬剤師会 杉本常務理事

有識者である先生方の価値ある講義となっております。是非ともご参加をお待ちしております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
厚生労働省ガイドライン登録販売者外部研修
外部研修会詳細・お申込みは

医薬品登録販売者外部研修/生涯学習研修会
医薬品登録販売者オンライン外研修/eラーニング研修

関連記事

  • 【登録販売者 OTC医薬品の選び方】妊婦や授乳婦に販売できる花粉症の薬は?登録販売者としてどう対応するべきか?

  • 【登録販売者まめ知識】OTC「解熱鎮痛剤」

  • 【登録販売者 まめ知識】目薬の基礎知識/アイケア

  • 【登録販売者 まめ知識】OTC胃腸薬市場

  • 【登録販売者 まめ知識】目薬・アイケアを提供する際の接客術やアドバイス

  • 【登録販売者 まめ知識】肩こり・関節痛