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【登録販売者のまめ知識】その説明、大丈夫?健康食品の正しい知識と販売時の注意点

 2026/01/21 登録販売者まめ知識  

健康食品やサプリメントは、手軽に購入できることから、私たちの生活にすっかり定着しています。販売現場でも、「健康食品について教えてほしい」「このサプリは体に良いのか」といった相談を受ける機会は年々増えています。

一方で、健康食品は説明の仕方を誤ると法令違反につながりやすい分野でもあります。登録販売者として、正しい知識を持ち、慎重に対応することが重要です。

本記事では、健康食品の基本的な考え方から、販売時に注意すべきポイント、さらに現場で実践できるリスク回避行動までを整理します。

健康食品とは何か

まず理解しておきたいのは、健康食品には法律上の明確な定義がないという点です。

一般に健康食品とは、医薬品以外で、経口的に摂取され、健康の保持・増進に役立つと期待される食品全般を指す呼び方であり、医薬品のような効能効果が法的に認められているものではありません。

そのため、健康食品を医薬品と同じように扱った説明はできず、「治る」「予防できる」といった表現は適切ではありません。

健康食品はすべて同じではない

「健康食品」と一括りにされがちですが、国の制度に基づき、一定の範囲で機能を表示できる保健機能食品があります。

保健機能食品の3つの区分

特定保健用食品(トクホ)
国(消費者庁長官)が安全性・有効性を個別に審査し、許可した食品です。

栄養機能食品
国が定めた栄養成分基準を満たす食品で、届出は不要です。決められた定型文による栄養機能表示が可能です。

機能性表示食品
事業者が科学的根拠に基づき安全性・機能性を評価し、消費者庁へ届出を行った食品です。なお、国が個別に審査・許可する制度ではありません。

これらはいずれも共通して、疾病の治療や予防を目的とするものではないという点を、販売時にきちんと伝える必要があります。

健康食品販売に潜むリスク

健康食品は「食品」であるため、販売時の説明が自由だと思われがちですが、実際には

  • 薬機法
  • 景品表示法
  • 健康増進法
  • 食品表示法

など、複数の法律が関係します。

特に対面販売では、

  • お客さまの悩みに寄り添おうとするあまり
  • 説明に説得力を持たせようとして
  • 他店やインターネットで見聞きした表現を使ってしまい

知らないうちに違反表現を使ってしまうケースが少なくありません。

注意が必要な表現の考え方

販売現場で問題になりやすいのは、断定的で誤解を招く表現です。

たとえば、

  • 「がんに効く」「血圧が下がる」
  • 「必ず良くなる」「絶対に改善する」
  • 「副作用がまったくない」「完全に安全」

といった表現は、商品説明の一環であっても、法令違反と判断される可能性が高いといえます。

大切なのは、効果を断定せず、制度で認められた範囲内で説明する姿勢です。

登録販売者として心がけたい対応

お客さまの期待を適切に調整する

「体に良いもの」というイメージだけで購入を検討されている場合は、

  • どの制度の商品なのか
  • どこまで表示が認められているのか
  • 医薬品とは異なる位置づけであること

を丁寧に説明し、誤解を防ぐことが重要です。

根拠のある情報に基づいて説明する

テレビや口コミ、噂話ではなく、公的機関やメーカー公式資料に基づいた情報をもとに案内しましょう。

わからないときは無理に答えない

難しい質問を受けた場合は、「確認してからご案内します」と伝えることも大切な対応です。
正確さを優先する姿勢が、結果的に信頼につながります。

ここからが重要:登録販売者ができるリスク回避行動

ここまで見てきたように、健康食品の販売では「知っているつもり」「良かれと思った説明」が、思わぬ違反につながることがあります。

そのため、知識を理解するだけでなく、日頃から意識的にリスクを管理する行動が欠かせません。

以下では、販売現場ですぐに実践できる具体的なポイントを整理します。

正しい商品知識を「更新し続ける」意識を持つ

登録販売者が健康食品販売でリスクを避けるためには、商品知識を常に最新の状態に保つことが基本です。

サプリメントや健康食品は、新商品が次々に発売されるだけでなく、配合成分や表示方法、注意喚起の内容も随時変化しています。

そのため、パッケージやカタログ情報だけで判断するのではなく、

  • メーカーが提供する最新資料
  • 公的機関が発信する制度・表示に関する情報
  • 行政からの注意喚起や指導事例

などを定期的に確認することが重要です。

医薬品的な効能効果は一切口にしない

健康食品は、あくまで食品であり、OTC(一般用医薬品)とは明確に区別されます。

とくに注意したいのは、

  • お客さまの症状に寄り添うあまり、効果を断定してしまう
  • 会話の流れで無意識に医薬品的表現を使ってしまう

といったケースです。

登録販売者は薬機法の考え方を理解したうえで、「健康の維持に役立つ」「食生活を補う目的の食品」といった制度の範囲内で認められた表現を選ぶ必要があります。

根拠のある情報だけを伝える習慣を徹底する

健康食品に関する情報は、インターネットやSNS、口コミなどで数多く流通しています。しかし、その中には科学的根拠が不十分な情報や、誇張された内容も少なくありません。

販売現場では、

  • 「テレビで紹介されていた」
  • 「最近人気がある」
  • 「評判が良いらしい」

といった話題性だけを根拠に説明することは避けましょう。

わからないときは「確認します」と伝える勇気を持つ

健康食品の接客では、専門的で判断が難しい質問を受けることもあります。

そのような場面では無理に答えようとせず、「確認してから、改めてご案内します」と伝えることが大切です。

正確な情報をもとに説明することで、お客さまとの信頼関係はむしろ強まります

問題発生後に登録販売者が取るべき対応

万が一、誤った説明や違反表現に気づいた場合は、迅速かつ誠実な対応が求められます。

  • お客さまへの丁寧な説明と必要なフォロー
  • 健康被害が疑われる場合の使用中止や受診勧奨
  • 店舗内POP・広告物・説明内容の再確認
  • スタッフ間での情報共有と再発防止

個人で抱え込まず、組織として対応することが重要です。

相談先を把握しておくことも大切

いざというときに慌てないため、次の相談先を把握しておきましょう。

  • 消費者ホットライン:188
  • 各都道府県の薬務課
  • 管轄の保健所
  • 消費生活センター

登録販売者には、適切な窓口につなぐ判断力も求められます。

まとめ

正しい知識と慎重な説明が信頼につながる

健康食品は身近な商品である一方、説明を誤ると法令違反につながりやすい分野です。

  • 制度を正しく理解する
  • 表現を慎重に選ぶ
  • 根拠に基づいた情報を伝える

これらを意識することが、お客さまの安心と、登録販売者自身・店舗の信頼を守ることにつながります。

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