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【登録販売者のまめ知識】花粉症対策用品の基礎知識

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地域の飛散予測認識し花粉の悩みに寄り添った対策用品の提案に備える

一般社団法人日本気象協会による2025年春の花粉飛散予想(第2報)では、例年(過去10年の平均)に比べて九州から北海道にかけてほとんどの地域では多く、四国・中国・近畿は非常に多いところもあるようで、東北北部は例年より少ない見込みとなっています。

前シーズン(2024年)と比べると、九州から近畿と東北南部は非常に多く、北陸と関東甲信越も多い傾向とされ、東海は前シーズン並み、東北北部と北海道は少ないとされ、九州から近畿と東北南部などでは2024年に比べて大幅に増加する見込みとのこと。

花粉症の方には万全な対策を行ってもらえるように働きかけるためには、花粉症対策商品を早めに展開し、万全な体制を整えるよう願います。

適切なマスクの活用に向けて

マスクの役割は細菌やウィルス飛沫、花粉などを吸いこまないための対策と、自分が咳やくしゃみをした際、周囲へのウィルス飛沫の飛散を軽減。マスクは吸い込む花粉の量を3分の1~6分の1に減らすと言われていますが、正しく装着しなければ花粉は不織布と肌の隙間を通過してしまい、当然効果が発揮されません。

通勤電車などを見ると、間違ったマスクの付け方をした人を多く見かけます。それくらいマスクの正しいつけ方は難しいです。正しく装着できない理由は、商品の基準や品質がバラバラだから。マスクを最大限に活用するために、接客時に正しいつけ方を説明できるようにすることが肝心です。

マスクを正しくつけるために、まず上下と表裏を間違えずにつける必要があります。

  • 上下についてはノーズワイヤーがついている場合はノーズワイヤーがついている方が上となる。
  • マスクの表裏については、プリーツタイプのマスクは、プリーツの向きで表裏を判断できることがある。
  • プリーツが上から下に向かって階段状になっている「階段式プリーツ」は、プリーツが上から下に向かって階段状に見えるのが表面(上向きだと花粉や埃がたまるポケットになってしまう)

プリーツが中心から上下に向かって階段状になっている「オメガ式プリーツ」はプリーツが凸型に見え、広げた時に自然に中央に膨らんで張り出す面が表面。マスクパッケージにある「使用方法」を確認してみると、「耳ひもがついている方が内側です」など、マスクの表裏の判別の仕方が記載されている商品もあります。

マスクにメーカーなどの刻印が入っている場合は、文字が正しく読める方が表面(外側)。

イラスト入りのマスクの場合は、イラストがプリントされている方が表面になります。ひものつき方には、表面(外側)と裏面(内側)などがあり、ひもの付き方だけでは判断できません。ひもの付いている方が表面の理由は耳ひもが裏側にくると隙間ができるからですが、プリーツが上下にあるタイプだと耳ひもが裏面に付いているものが多くあります。

※マスクを裏返してつけたときのデメリット

  • プリーツ型のマスクの場合、表裏を逆につけると細菌・ウィルス飛沫や花粉や塵などがマスクに付着しやすくなる可能性がある
  • マスクの中には肌に触れる部分の素材にこだわっているような商品もあり、裏返しでつけるとせっかくの肌触りを実感できない。

様々な花粉対策グッズの種類・特長を把握しておく

ワセリン系商品

リップクリームや軟膏の基材の成分を鼻の中に塗ることで、呼吸の際に入ってきた花粉などが塗られたクリームに吸着され体内へ取り込まれる量を低減します。鼻をかむとクリームもとれるので、再度塗りなおすように。鼻のかみ過ぎによる鼻まわりの肌荒れに、一定の保湿保護効果あり。マスクだけでは効果がイマイチと感じているお客様にプラスワンで販売します。

花粉防止メガネ

花粉防止メガネは、フレームが顔にフィットする形状になっています。普通のメガネは目に入る花粉を約40%減らせますが、花粉防止メガネなら約65%も減らせるとのこと。花粉症の方は、少しの花粉でも症状が出るので、裸眼でいるより65%も花粉が減らせるのであれば、症状の出方もかわってくるかと。

バリエーションが豊富でメガネの上から装着できるタイプや、お洒落な形状など色々な商品があるので、目がかゆい!という人に。また外出後はメガネクリーナーなどで花粉を洗い流し、曇り止めを使ってケアする提案を忘れずに行います。

花粉ブロックスプレー(顔・髪・衣類)

静電気の発生を防ぐスプレーで保湿効果がある商品もあり、帯電を防ぎ、静電気に引き寄せられやすい花粉をブロックする。また、イオンが花粉を吸着することで、鼻・目・口への花粉の侵入を防ぎます。

顔や髪に直接スプレーするもの、メイクの上から使えるもの、マスク・衣類に使えるものなど、色々なタイプがあり、マスクを嫌がる子どもの花粉対策にも使える。携帯にも便利。スプレータイプとして2種類、エアゾールタイプとノンガスタイプがあり、微細な粒子を顔や髪にまんべんなく塗布したいという片にはエアゾールタイプを。外出先でもさっと取り出して気兼ねなく使う場合や子供にはノンガスタイプを提案します。なおエアゾールタイプは、細かく噴射できる分、成分を吸い込みやすいので、子供に使用する場合は注意が必要です。

別分類としてマスクスプレーもあります。マスクに直接スプレーするもので、抗菌・防臭がメイン。ミントの香りで清涼感のある商品は花粉の時期に需要があります。

衣類・布用スプレー(除菌・消臭・花粉)

衣類やソファー、カーペット、カーテン、布団などにスプレーすると、静電気の発生を抑え、空気中の花粉などの付着を抑えられます。

「玄関先に置いておき、帰宅時に玄関の外で、まずは100均などで買ったミニほうきで服をサッと払い、衣類スプレーをしてから室内に、できればそのまま服を脱いでお風呂にまで入っていただくと、身体や髪についた花粉が洗い流されて、スッキリ爽快に室内で過ごせます」などと提案してみるのもひとつです。

部屋掃除対策グッズ

粘着クリーナー(コロコロテープ)を玄関に置いておき、外から帰ってきた際に服全体をコロコロすると、家の中に持ち込まれる花粉の量が減らせます。

スプレーの静電気抑制効果で落ちた花粉などを、部屋の上から下に向かってクイックルワイパーウェットタイプ、、ドライタイプの順番で拭く。家具やテレビの隙間はハンディタイプを使う。掃除機は排気で花粉などが舞散ってしまうので、優しくホウキで部屋の奥から玄関、ベランダに向かって掃く。じゅうたんやカーペット、寝具(ふとん)はコロコロで除去します。

花粉の時期は洗濯をした服を外に干すと花粉だらけに、ということもあり、部屋干し用の洗濯洗剤と柔軟剤も有用。部屋干し用の洗剤は生乾きによる臭いを防止するため、除菌成分が配合されていて、ニオイ防止に特化した洗剤などを提案します。「柔軟剤を使うと衣類の表面が滑らかに仕上がるので、摩擦が少なくなって静電気防止につながります。また、柔軟剤の成分は繊維の表面に電気を外に逃がす層を作るので、静電気が溜まりにくくなるんです」がセールスポイント。

加湿器

室内の花粉症対策に空気清浄機を導入している人もいると思われます。空気清浄機は室内の空気を綺麗にし、花粉除去にも役立ちますが除去しきれなかった花粉などを再び舞い上げることにもなります。

そこで役に立つのが加湿器で、湿度を上げ花粉に水分を含ませ重くすることで、花粉を空気中に飛散させず抑えることができ、そこをクイックルワイパーで拭くと効果的な花粉除去となります。

加湿器の水は水道水だとカルキが発生するので、精製水を提案するとカルキ除去のお手入れが楽になるともアドバイスを。ただ、雑菌などの繁殖などの問題もあるので、掃除自体はこまめにしてもらうほか、ミネラルウォーターはミネラル分が目詰りを起こす可能性や、雑菌の繁殖が考えられるので使わないようにお伝えしましょう。(令和7年1月薬局新聞)


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